数列

各項が等差数列の和になっている数列の一般項\(a_n\)と和\(S_n\)の\(Σ\)の式の作り方

数列の一般項や和\(Σ\)の式が作れない、解説見てもよくわからない、仮に解説が理解できたとしても「そんなの思いつかない」「閃かない」というような内容で困る… でも高校数学の問題は「思いつき」や「閃き」で解くものではなく、公式や仕組みを理解し、そして「解法のパターンを暗記」すれば簡単に解けます 今回は各項が等差数列の和になっている数列の一般項と和\(Σ\)の式の作り方のパターンの紹介です \(Σ\)の式を因数分解するコツはこちら 色々な数列の和の求め方はこちら 目次1 各項が足し算で増えている数列の一般項\(a_n\)は等差数列の和を使おう2 数列\[1,1+2,1+2+3,1+2+3+4,1+2+3+4+…+n\]の一般項\(a_n\)を求めよう2.1 等差数列の和の公式\(S_n=\frac{1}{2}n(a+l)\)を使って一般項を求める2.2 等差数列の和の公式...
場合の数と確率

最短経路の確率なのに同じものを含む順列でなぜ解かない?反復試行の確率を使う理由

碁盤の目の最短経路に関する場合の数や確率の問題は、同じものを含む順列を使うと答えを求められます しかし、確率の問題の中には同じものを含む順列ではなく「反復試行の確率」を使って解くものがあります 同じ碁盤の目の最短経路に関する確率の問題なのに、なぜ解き方が違うのでしょうか  その理由は、問題文の中の「ある一言」にあります では、反復試行の確率を使って解く最短経路の問題を、例題を使って説明していきます 目次1 碁盤の目の道路の最短経路の問題1.1 よくある間違い1.2 「反復試行の確率」かどうかを見分ける「ある一言」とは?1.3 「反復試行の確率」を使った正しい解き方2 同じものを含む順列では間違いとなる理由2.1 実はコイン投げと同じ理論2.2 分岐点で進む方向を選ぶ確率が上と右で違う場合を想像してみよう 碁盤の目の道路の最短経路の問題 【例題】図のような碁盤の目の道路...
三角関数

\(θ\)の範囲が指定されていない三角関数の最大値と最小値は簡単に求められる

三角関数では最大値と最小値を求める問題も頻繁に出題されます 今回は最大値と最小値を求める問題の中でも、\(θ\)の範囲が指定されていない問題の解き方を説明していきます ※範囲が決まっていない三角関数の最大値と最小値のその他の問題はこちら 目次1 \(θ\)の範囲が決められていても決められていなくても、考え方は同じ2 【例題】\(y=4sinθ+3cosθ\)の最大値と最小値を求めよ2.1 三角関数の合成から始める2.2 三角関数の合成2.3 \(y=5sin(θ+α)\)のグラフをイメージしてみよう2.4 \(y=4sinθ+3cosθ\)の最大値と最小値 \(θ\)の範囲が決められていても決められていなくても、考え方は同じ 三角関数の最大値と最小値を求める問題のほとんどは、問題文の中に\((0≦θ<π)\)や\((0≦θ<2π)\)などと書かれています ...
場合の数と確率

3の倍数や4の倍数を作る方法

目次1 場合の数や確率で出題される3の倍数や4の倍数になる整数2 倍数を考えるとき「割り算」で考えてはいけない3 3の倍数になる条件4 3の倍数の条件の使い方―3の倍数になるのは何通り?―5 4の倍数になる条件6 余裕が出たら6の倍数や9の倍数になる条件なども覚えよう 場合の数や確率で出題される3の倍数や4の倍数になる整数 場合の数や確率では、「奇数になるのは何通りですか」や「偶数になる確率を求めよ」等の問題がよく出題されます 奇数になる整数は「1の位が奇数であれば、その整数は奇数」で、偶数になる整数は「1の位が0または2の倍数ならば、その整数は偶数」となるため、あとは1の位を場合分けして計算すれば何通りとなるかを求めることができます しかし、少し難しい問題になると「4桁の3の倍数」や「3桁の4の倍数」などの指示が出てきます そして、偶数や奇数は小学校の頃からよく出題...
数列

いろいろな数列の和で\(Σ\)の式の作り方

簡単な等差数列や等比数列ならばすぐに\(Σ\)の式を作れるけれど、少し複雑になると式が作れなくなる、という人は意外とたくさんいます そして解説を読んで納得できても「そんなの思いつかない」「閃かない」と悪態をつく… でも高校数学の問題は「思いつき」や「閃き」で解くものではなく、公式や仕組みを理解し、そして「解法のパターンを暗記」すれば簡単に解けます 以下はいろいろな数列の\(Σ\)の式を作るときのパターンの紹介です ※数列を因数分解でまとめる詳しい方法はこちら ※各項が数列の和になっている数列の一般項の求め方 目次1 第\(k\)項\(a_k\)は因数ごとに分けて考える2 次の数列の初項から第\(n\)項までの和を求めてみよう\(1・2,2・4,3・6,……\)3 次の数列の初項から第\(n\)項までの和を求めてみよう\(1^2・1,2^2・4,3^2・7,4^2・10...
複素数と方程式

因数定理\(P_{(x)}=0\)の基本的な使い方と\(x\)の値を素早く見つける方法

問題集の解説を読んでいて、突然\(P_{(1)}=0\)とか\(P_{(2)}=0\)などが書いてあり、何のことかわからなくなった人 しかも、さも当たり前のように\(P_{(1)}=0\)や\(P_{(2)}=0\)と書かれているけれど、\(1 \)や\(2\)はどうやって決めているのかわからない人 数学の問題集の解説は不親切、解説の解説が欲しい、だから数学は嫌い…と思うかもしれませんが、数学の問題集、とくに学校で使用している問題集は、授業で使用することを前提に作られているので仕方ないと思いましょう とりあえず、\(P_{(1)}=0\)がよくわからない人は以下を読んでください 目次1 因数定理とはどんな定理?2 因数定理は高次方程式を因数分解する手段のひとつ3 因数定理の表し方4 \(P_{(α)}=0\)の\(α\)の値は約数を使って見つける5 因数定理を使って3...
2次関数

共有点の座標の求め方〜2次関数編〜

共有点とは、2つの図形の交点のことを指しますそして2つの図形が座標平面上に書かれている場合、その図形の共有点を、座標を使って表すことができます 目次1 共有点の座標とは2 共有点の座標を求める方法3 放物線と\(x\)軸の共有点を求めたい場合は\(x\)軸の方程式を\(y=0\)とする4 放物線と直線の共有点を求めたい場合も同じ手順で解く5 放物線と放物線の共有点も同じ手順「連立方程式→代入法で計算」で求められる6 2次関数以外でも共有点の座標は同じ手順で求められる 共有点の座標とは 共有点とは2つの図形の交点です当たり前のことを何度も繰り返すなと思うかもしれませんが、この当たり前のことを真の意味で理解しなければ数学がどんどん苦手になります 交点とは、一方の図形上のどこかに書かれた点の座標\((x,y)\)と、もう一方の図形上のどこかに書かれた点の座標\((x,y)\...
2次関数

2次関数で平方完成する方法と計算ミスを減らす方法

2次関数の問題には平方完成をしなければ解けない問題がたくさんあります しかし、ちょっとレベルの高い問題になると、関数の式の中に分数や文字が存在したり、文字に着目して式を整理する必要があったりと、非常にややこしくなります 複雑な式を平方完成すると、当たり前ですが計算ミスの可能性が高くなります 平方完成をする過程で計算ミスをすると、もうその大問全てを間違ってしまうと言っても過言ではありません 数学で高得点を狙うためには、どんなに複雑な式でも必ず完璧に平方完成できるようになっておく必要があります 目次1 平方完成とは2 平方完成の方法3 \(x^2\)の項に係数がついてる問題の平方完成4 平方完成でミスを減らすためには5 文字を含んだ複雑な式をミスなく平方完成する方法 平方完成とは 平方完成とは中学生のときに学習した2次方程式の解を求めるときに使う方法のひとつで、「\(x\...
数と式

2種類以上の文字を含む式の因数分解で同じ次数の文字が2つのある時はどうする?問題\(xy+xz+y^2+yz\)を因数分解してみよう

2種類の文字を含む因数分解は「次数の低い文字に着目して式を整理し共通因数を作り出す」方法で解けます しかし、2種類の文字を含む因数分解の練習問題を解き進めていくと、ひとつの問題の中に同じ次数の文字が複数存在する問題に出会うでしょう そして、「どちらも同じ次数の場合はどうしたらいいのかしら?」という疑問が出てきます そこで、2種類の文字を含む因数分解で同じ次数の文字が複数存在する問題の解き方を説明します 目次1 2種類の文字を含む因数分解で同じ次数の文字が複数存在する問題とは2 1つの式の中に1番次数が低い文字(1次式)が複数存在する場合、着目する文字は最も次数が低ければどれでも良い3 最も次数が低い文字であればどの文字を選んでも必ず答えは同じになる4 \(xy+xz+y^2+yz\)の答えは?5 \(xy+xz+y^2+yz\)を\(x\)に着目して答を求める6 \(...
数と式

2種類以上の文字を含む式の因数分解は次数の低い文字に着目しよう!計算方法を解説

2種類の文字を含む式の因数分解の解き方について解説します 2種類の文字を含む式の因数分解は、慣れれば難しいものではないので、ただひたすら練習するだけですでも、慣れないうちは疑問がたくさん出てくるでしょう そんな疑問をひとつひとつ丁寧に解説していきます 目次1 2種類以上の文字を含む式を因数分解する時は、最も次数の低い文字に着目し、共通因数を作り出そう2 まずは最も次数の低い文字に着目して式を整理しよう3 式が整理できたら共通因数で因数分解しよう4 因数分解が終わっても油断しない!細かいところまで確認してから答えを書きましょう5 まだ因数分解できるところは因数分解してから答えを書く 2種類以上の文字を含む式を因数分解する時は、最も次数の低い文字に着目し、共通因数を作り出そう 2種類以上の文字を含む式の因数分解の解き方のポイントは「最も次数の低い文字に着目して共通因数を作...