数と式

\((x−1)(x−3)(x−5)(x−7)+15\)のような多項式の積が多く含まれている問題を因数分解する方法

\((x−1)(x−3)(x−5)(x−7)+15\)のように、多項式の積(カッコがたくさん連なっている形)が多く含まれている問題の因数分解はどのようにすればよいのてしょうか? 目次1 \((x−1)(x−3)(x−5)(x−7)+15\)の因数分解2 かけ算する順序や組み合わせを工夫して展開しよう3 共通する部分を文字に置き換えて因数分解しよう4 注意!\((x^2−8x+10)(x^2−8x+12)\)で終わると間違いとなります5 その他・色々な因数分解 \((x−1)(x−3)(x−5)(x−7)+15\)の因数分解 このような問題は、中学時代に、「展開して同類項をまとめてから因数分解する」と習いました しかし、高校で出題される\((x−1)(x−3)(x−5)(x−7)+15\)のような問題は、中学校で学習したように「展開して同類項をまとめてから因数分解」をし...
式と証明

恒等式の定数を求めるとき、「比較係数法」と「数値代入法」のどちらを使うべき?

目次1 「比較係数法」か「数値代入法」か2 「比較係数法」を使うほうが少しだけお勧め3 比較係数法がおすすめの理由その14 比較係数法がおすすめの理由その2 「比較係数法」か「数値代入法」か 恒等式の定数の値を求める方法は2つあります ひとつは、両辺の同じ次数の項の係数を比較して求める方法(比較係数法)、もうひとつは、適当な数値を代入して求める方法(数値代入法)です では、「比較係数法」で解くのか「数値代入法」で解くのか、の判断はどうやってするのでしょうか? 実は、恒等式の定数を求める問題は、一部の例外を除き、原則としてどちらの方法を使っても必ず答えが求められます 実際、問題集の解答解説には、「別解」として「比較係数法」と「数値代入法」の両方を記載しているものも存在します したがって、どちらを使うか見分ける必要はありません どちらの方法を使うかは、自分の好みで決めてか...
整数の性質

1次不定方程式の整数解をすべて求める問題で模範解答と答えが違う―実は正解は無限にあります―

「1次不定方程式の整数解を全て求めよ」という問題で模範解答と自分の答えが違う、という時がありますね 中には解き方の手順は合っているのに、毎回違う答えになるという人もいるでしょう 今回は、1次不定方程式の解の正解・不正解について説明していきます 目次1 1次不定方程式の整数解の表し方は無限にある2 1次不定方程式の整数解の表し方が無限にある理由3 自分が書いた答えが正解か不正解かを判別する方法4 問題に書かれている等式が成立すれば正解 1次不定方程式の整数解の表し方は無限にある 実は「1次不定方程式の整数解を全て求めよ」という問題の模範解答は、たくさんある答えの中の1つを代表例として記載しています そのため、問題に書かれている等式が成立する解ならば、模範解答と違う数字であっても正解としてかまいません 例えば、「\(9x+5y=1\)の整数解を全て求めよ」ならば、\(x=...
場合の数と確率

組み分けの問題・8人を「2人ずつA,B,C,Dの4組にわける」と「2人ずつ4組にわける」はどう違うの?

ただ同じ人数ずつ複数グループに分ける問題と、同じ人数ずつ複数グループにわけ、さらにグループ名がついている問題、これらは「組み分け」でよく出題される問題ですね この2つは全然違う分け方なのですが、学習初心者はどう違うのか理解しにくいかもしれません 今回は、8人を「2人ずつA,B,C,Dの4組にわける」と「2人ずつ4組にわける」を例題として、2つの違いを説明していきます 目次1 「2人ずつA,B,C,Dの4組にわける」と「2人ずつ4組にわける」の違い2 A,B,C,Dの違いってそんなに大事?3 「8人を2人ずつA,B,C,Dの4組にわける」問題の計算方法4 「8人を2人ずつ4組にわける」問題の計算方法5 \(4!\)で割る理由 「2人ずつA,B,C,Dの4組にわける」と「2人ずつ4組にわける」の違い 初心者にはわかりづらいかもしれませんが、「2人ずつA,B,C,Dの4組に...
整数の性質

最小公倍数と最大公約数の求め方、約数の個数の求め方

中学生や高校1年生のときに学習した最小公倍数と最大公約数の求め方…滅多に使わないので忘れてしまったという人向けの思い出し&確認用です 思い出し&確認用なので、求め方のみ記載し、理由などは全て省略しています 最小公倍数と最大公約数の求め方と約数の個数の求め方、おまけとして最後に約数の和の求め方も書いておきます 目次1 最小公倍数の求め方1.1 60と126の最小公倍数を求めてみよう1.2 めんどくさい人はこちらだけ確認!最小公倍数を求める計算過程を最初から最後まで通しで書きます2 最大公約数の求め方2.1 60と126の最大公約数を求めてみよう2.2 めんどくさい人はこちらだけ確認!最小公倍数を求める計算過程を最初から最後まで通しで書きます3 約数の個数の求め方3.1 \(324\)の約数の個数を求めてみよう4 約数の和の求め方4.1 \(360\)の約...
指数関数・対数関数

対数\(log\)の計算\((log_29+log_83)(log_32+log_94)\)の計算方法

目次1 一番最初にした方が良いこと2 底を変換する3 底を変換したあとは係数を通分してたし算4 あとはかけ算するだけ5 計算過程を最初から最後まで通しで書きます6 先に式を展開しても答えは求められる 一番最初にした方が良いこと 結論から先に言うと、\((log_29+log_83)(log_32+log_94)\)のような問題は、まず底を変換してそろえることから始めると楽に計算ができます 実際には、数学の計算方法として正しいことをしていれば、いつ何をしても正解に辿り着くので、一番最初にすることについては特に決まりがありません これは、分数のかけ算で約分を先にしても最後にしても必ず同じ答えになることと同じ理論です つまり、最初に「乗法公式を使って展開」しても「底を変換して」も同じ答えになるし、「最初に底を変換」したあとに「通分して足し算」しても「乗法公式を使って展開」し...
指数関数・対数関数

対数関数の最大・最小で底\(a\)が1より小さい(\(0<a<1)\)ときの答えの求め方―\(y=\log_{\frac{1}{3}}x+\log_{\frac{1}{3}}(6-x)\)の最小値はどうやって求める?―

対数関数の最大・最小を求める問題もテストによく出題されますね ほとんどの問題は底が1より大きく、真数の部分が2次式になっているので、平方完成して頂点を求めれば、最大値または最小値が求められます では底が1より小さいときの最大値・最小値はどうなるのでしょうか? 目次1 底が1より小さい場合の最小値・最小値2 底が1より小さい場合、最大・最小が逆になる理由3 \(y=\log_{\frac{1}{3}}x+\log_{\frac{1}{3}}(6-x)\)の最小値はどうやって求める?4 対数関数の最大値・最小値のその他の問題 底が1より小さい場合の最小値・最小値 結論から先に述べると、底が1より小さい場合は、真数が最大のとき\(y\)の値が最小となり、真数が最小のとき\(y\)の値が最大となります 底が1より大きい場合は、真数が最大のとき\(y\)の値が最大、真数が最小の...
場合の数と確率

先に4勝した方が優勝となる確率―日本シリーズ―

プロ野球の日本シリーズでは先に4勝したチームが優勝です 実は、先に4勝したら優勝とただ4勝したら優勝では、同じ4勝して優勝でも、確率の求め方が変わります その理由は、ただ4勝したら優勝の場合、最終戦で負けても4勝していれば優勝できるのに対し、先に4勝したら優勝の場合は、最終戦は必ず勝ちとなるからです 目次1 4勝した方が優勝となる場合の確率1.1 問題AチームとBチームが6試合を行い、Aが4勝2敗となる確率を求めよただし、Aが勝つ確率は常に\(\frac{2}{3}\)、Bが勝つ確率は常に\(\frac{1}{3}\)とし、引き分けはないとする2 先に4勝した方が優勝とするときの確率2.1 問題先に4勝した方が優勝とするAチームとBチームが試合を行い、Aが4勝2敗で優勝する確率を求めよただし、Aが勝つ確率は常に\(\frac{2}{3}\)、Bが勝つ確率は常に\(\f...
場合の数と確率

順列\(P\)と組み合わせ\(C\)の違いと見分け方

数学が得意な人や、すでに何度も繰り返し練習を積み重ねた人にとっては、順列\(P\)と組み合わせ\(C\)は全く別物、コーヒーと緑茶レベルで違うと認識できていると思います しかし、まだ習いたての人たちの中には「順列\(P\)と組み合わせ\(C\)のどちらを使うのか迷う」という人もいるでしょう そこで、順列\(P\)と組み合わせ\(C\)の違いと使い分けを詳しく説明しています 目次1 順列\(P\)とは2 組み合わせ\(C\)3 順列\(P\)?組み合わせ\(C\)?どっち??4 順列\(P\)と組み合わせ\(C\)の見分けかた 順列\(P\)とは 順列の\(P\)は英語の\(permutation\)(パーミュテーション)の頭文字です そして\(permutation\)(パーミュテーション)の意味は「順列,交換,置換,並べ換え」 このことから順列\(P\)は、1列に並...
2次関数

2次関数を求める問題の答えの形―\(y=a(x-p)^2+q\)、\(y=ax^2+bx+c\)、\(y=a(x-α)(x-β)\)のどれを選ぶ?―

2次関数を求めよ、という問題を解いて答え合わせをすると、模範解答は自分の答えと違う形で書かれている… ここで、模範解答と違う自分の解答は間違いなのか、それともどんな形で答えても正解として良いのか悩む人も多いでしょう 絶対に模範解答通りの形でなければならないのか、本当はどちらでもいいのか、そもそもなぜ模範解答はいくつかある答えの形式から、「その形」を選んで答えているのか、これらの疑問を解消していきます 目次1 模範解答通りの書き方でなくても正解としてもらえる2 3通りの答え方の使い分け3 \(y=a(x-p)^2+q\)の形で答える問題の例3.1 問題:頂点が\((6,1)\)で、点\((4,-11)\)を通る放物線の式を求めよ4 \(y=ax^2+bx+c\)の形で答える問題の例4.1 問題:グラフが3点\((1,2)\)、\((2,3)\)、\((-1,6)\)を通...