
問題集やテスト、模試、入試…と因数分解は様々な場面で出題されます
今回は非常によく出題される、少し複雑な因数分解の問題を3問、説明していきます
説明に使用する例題は以下の3問です
よく出題される少し複雑な因数分解・3問
①\((a+b)(b+c)(c+a)+abc\)
②\(a^2(b−c)+b^2(c−a)+c^2(a−b)\)
③\(x^3-5x^2-4x+20\)
今回は上記3つの問題のうち、③を解説します
目次
よく出題される少し複雑な因数分解\begin{align}③x^3-5x^2-4x+20\end{align}
第3問\begin{align}x^3-5x^2-4x+20\end{align}
この問題は、部分ごとに共通因数で因数分解し、あとは\(A\)に置き換えて因数分解の続きを行います
複雑な手順はないので、ただ、慣れるだけですぐに解けるようになります
今回はまず、\(x^3-5x^2\)と\(-4x+20\)をそれぞれ共通因数\(x^2\)と\(−4\)で因数分解します

まず\(x^3-5x^2\)と\(-4x+20\)をそれぞれ共通因数で因数分解しよう
\(x^3-5x^2-4x+20\)のうち、前半2つの項\(x^3-5x^2\)を共通因数\(x^2\)で因数分解、後半2つの項\(-4x+20\)を\(−4\)で因数分解します
\begin{align}&x^3-5x^2-4x+20\\=&x^2(x−5)−4(x−5)\end{align}
それぞれ共通因数で因数分解したあとは、\((x−5)\)を\(A\)と置き換えて続きを計算していきます
\((x−5)\)を\(A\)と置き換えて因数分解をしよう
それぞれ共通因数で因数分解すると、ふたつのカッコの中が\((x−5)\)になります
ここで、\((x−5)\)を\(A\)と置き換えて因数分解します
\begin{align}&(x−5)=Aとする\\&x^2(x−5)−4(x−5)\\=&x^2A-4A\\=&A(x^2−4)\\=&(x−5)\color{blue}{(x^2-4)}\\=&(x−5)\color{blue}{(x+2)(x−2)}\end{align}
\(A\)を\((x−5)\)に戻したあと、焦って答えを書いてはいけません
後半のカッコ内がまだ因数分解できます
後半のカッコ内を因数分解せずに答えを書くと正解にはなりません
必ず因数分解してから答えを書きましょう
解き方全手順
\begin{align}&x^3-5x^2-4x+20\\=&x^2(x−5)−4(x−5)\\=&x^2A-4A\\=&A(x^2−4)\\=&(x−5)\color{blue}{(x^2-4)}\\=&(x−5)\color{blue}{(x+2)(x−2)}\end{align}
