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  3. 接線の方程式の求め方(微分)

接線の方程式

関数\(y=f(x)\)のグラフ上の点\((a,f(a))\)における接線、つまり、接点を通る直線の方程式

\(y−f(a)=f'(a)(x−a)\)

と表すことができる

接線の方程式を利用する問題の例

直線の方程式を求める公式
\(y−f(a)=m(x−a)\)で関数\(f(x)\)の\(x\)の増加量が限りなく\(0\)に近い直線(接点と考えて良い)の傾き\(m\)、つまり微分係数が接線の方程式の傾きになる

よって、\(m=f'(x)\)

成績アップのコツ、1問ずつ答え合わせをしよう

グラフ上にある点(接点)を通る接線の方程式の求め方

グラフ上にある点(接点)を通る接線の方程式を求める方法

①まず微分する
②微分した式に接点の\(x\)座標を代入して微分係数を求める→接線の方程式の傾き
③接線の方程式に接点の座標と②で求めた微分係数を代入して完成

(例)\(y=x^3−4\)のグラフ上の点\((1,−3)\)における接線の方程式を求めよ

まず\(y=x^3−4\)を微分 → \(y’=3x^2−4\)

次に微分した式\(y’=3x^2−4\)に接点の\(x\)座標を代入し、微分係数(接線の方程式の傾き)を求める

\(y’=3×1^2−4\) → \(y’=−1\)よって微分係数は\(-1\)

最後に接線の方程式\(y−f(a)=f'(a)(x−a)\)に接点の座標\((1,−3)\)と微分係数\(−1\)を代入して式を整理すれば完成

\(y−(−3)=−1×(x−1)\) → \(y=−x−2\)

ゆえに接線の方程式は\(y=−x−2\)

グラフ上にない点を通る接線の求め方

グラフ上にない点を通る接線の方程式を求める方法

①まず微分する
②微分した式に接点\((a,f(a))\)の\(x\)座標\(a\)を代入し、微分係数を求める→接線の方程式の傾き
③接線の方程式に接点の座標\((a,f(a))\)と②で求めた微分係数を代入する
④接線が通る点の座標を③で求めた接線の方程式に代入し、\(a\)の値を求める
⑤求めた\(a\)の値を③で求めた接線の方程式に代入して完成※\(a\)の値が複数ある場合は、式も複数求める

(例)点\((2,-2)\)から曲線\(y=\frac{1}{3}x^3-x\)に引いた接線の方程式を求めなさい

まず曲線\(y=\frac{1}{3}x^3-x\)を微分→\(y’=x^2-1\)

次に微分した式\(y’=x^2−1\)に接点\((a,\frac{1}{3}a^3-a)\)の\(x\)座標を\(a\)のまま代入し、微分係数(接線の方程式の傾き)を求める

\(y’=a^2−1\)よって微分係数は\(a^2−1\)

微分係数を求めたら、接線の方程式\(y−f(a)=f'(x)(x−a)\)に接点の座標\((a,\frac{1}{3}a^3-a)\)と求めた微分係数\(a^2−1\)を代入する

\(y−(\frac{1}{3}a^3-a)=(a^2−1)(x−a)\)
これを整理して\(y=(a^2-1)x-\frac{2}{3}a^3\)

接線が通る点\((2,-2)\)を\(y=(a^2-1)x-\frac{2}{3}a^3\)に代入して\(a\)の値を求める

\(-2=(a^2-1)×2-\frac{2}{3}a^3\)
これを整理して\(a^2(a-3)=0\)
したがって\(a=0,3\)

あとは\(a=0,3\)を\(y=(a^2-1)x-\frac{2}{3}a^3\)に代入したら完成となる

ゆえに求めたい接線の方程式は
\(a=0\)のとき\(y=(0^2-1)x-\frac{2}{3}×0^3\)
よって\(y=-x\)
\(a=3\)のとき\(y=(3^2-1)x-\frac{2}{3}×3^3\)
よって\(y=8x-18\)

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