三角関数

\(θ\)の範囲が指定されていない三角関数の最大値と最小値は簡単に求められる

三角関数では最大値と最小値を求める問題も頻繁に出題されます 今回は最大値と最小値を求める問題の中でも、\(θ\)の範囲が指定されていない問題の解き方を説明していきます ※範囲が決まっていない三角関数の最大値と最小値のその他の問題はこちら \(θ\)の範囲が決められていても決められていなくても、考え方は同じ 三角関数の最大値と最小値を求める問題のほとんどは、問題文の中に\((0≦θ<π)\)や\((0≦θ<2π)\)などと書かれています つまり、これらの問題は\(θ\)の範囲が決められていて、決められた\(θ\)の範囲の中にある最も大きい値と最も小さい値がその問題の答えとなります では、範囲指定のない三角関数の最大値と最小値はどうやったら求められるでしょうか 範囲が決まっていない三角関数は、その関数の全ての値の中で最も大きい値と最も小さい値が答えとなります ...
指数関数・対数関数

相加・相乗平均の使い方は?2つの正の数の和の最小値をもとめよう!\[a=log_2x,b=log_8yとする\\a+3b=6のとき\\x+yの最小値を求めよ\]

対数を含む関数の最大値と最小値を求める方法はいくつかあるが、今回は相加・相乗平均を使って解く方法を説明する 問題2つの正の数の和の最大値や最小値を求めたいとき\[「x>0、y>0、xyの値が一定の数」\]ならば、相加・相乗平均を使って解くと覚えよう この問題は、\(a=log_2x,b=log_8y\)、対数の真数は正の数なので、\(x>0,y>0\)とわかっている したがって、\(xy\)が一定の数字かどうかがわかればよい 解き方の手順①底を変換する②\(a=log_2x\)と\(b=\frac{1}{3}log_2y\)を\(a+3b=6\)に代入して計算する③\(xy\)は一定の数とわかったので相加・相乗平均を使って最小値を求める 問題を解き始める前に底を揃えておこう \(a\)の値と\(b\)の値は底が違っているので先に底を変換し揃えて...
三角関数

三角関数の合成を使った最大値と最小値の求め方をマスターしよう\[y=sin^2x+2sinxcosx\\+3cos^2x\]\[(0≦x≦π)\]の最大値と最小値を求めなさい

半角の公式と2倍角の公式、さらに三角関数の合成を使って\(sin\)だけの式にしていく 解き方の手順①\(sin^2x\)と\(3cos^2x\)のうちの\(cos^2x\)の部分を半角の公式を使って変形する②\(2sinxcosx\)を2倍角の公式を使って変形する③三角関数の合成をして\(sin\)だけの式にする④最大値と最小値を調べて答える ※この問題は\(θ=2x\)なので、公式の\(θ\)部分は全て\(2x\)となる \(sin^2x\)と\(3cos^2x\)を半角の公式を使って変形しよう \(sin^2x\)を\(\displaystyle sin^2\frac{2x}{2}\)とすると、半角の公式より\[\displaystyle sin^2x=\frac{1-cos2x}{2}\] \(3cos^2x\)を(\displaystyle 3×cos^2\...
大学入試過去問

「2次式で表して\(t\)とおく方法」を使って関数の最大値と最小値を求めてみよう!関数\[f(θ)=\frac{1}{2}cos2θ+\frac{cosθ}{tan^2θ}\\−\frac{1}{tan^2θcosθ}\]\(\displaystyle\left(0<θ<\frac{π}{2}\right)\)の最小値とそのときの\(θ\)の値を求めよ

最大値、最小値を求める方法の一つに「2次式で表して\(t\)とおく」がある今回はこの方法を使って解く また\(cosθ\)や\(tanθ\)が混在しているのでどちらか一つにまとめなければならない 関数\(f(θ)\)の式の最初の項が\(cosθ\)なので、素直に\(cosθ\)に統一するように考えよう あとは倍角の公式や加法定理など、知ってる形に少しずつ近づけていけばOK※\(cosθ\)と\(tanθ\)なので、三角関数の合成は使えないよ 解き方の手順 解き方の手順①\(\displaystyle\frac{cosθ}{tan^2θ}−\frac{1}{tan^2θcosθ}\)の部分をまとめて\(cosθ\)だけの式にする②\(cos2θ\)を2倍角の公式を使って変形する③\(cosθ=t\)として2次関数にする④平方完成して最小値を求める⑤\(t\)を\(cos...
三角関数

三角関数の合成を使いかたを覚えよう\(0≦x<2π\)のとき\(y=sinx+\sqrt{3}cosx\)の最大値と最小値を求めよ

問題を解く手順①三角関数の合成をする②範囲を確認する③最大値と最小値を見つける まず最初に三角関数の合成をする 1つの式の中に\(sin\)と\(cos\)があるので三角関数の合成を行い、\(sin\)だけの式にすると続きを考えやすくなるよ 「三角関数の合成」の方法 この合成の式に当てはめて計算すると… \begin{eqnarray}y&=&\sqrt{1^2+(\sqrt{3})^2}sin(x+\frac{π}{3})\\y&=&2sin(x+\frac{π}{3})\end{eqnarray} よって、合成後の式は\(y=2sin(x+\frac{π}{3})\)となる 最大値と最小値を考える前に範囲を確認しよう この問題は\(x\)の範囲が\(0≦x<2π\)となっているけれど、合成後の式を見てみると\(x+\frac{π}{...
三角関数

2倍角の公式を使って三角関数の最大値と最小値を求める方法は?\(0≦x≦2π\)の範囲で、\(y=cos2x-2sinx-1\)の最大値と最小値を求めよ

この問題はひとつの式の中に\(sin\)と\(cos\)が混在しているので三角関数の合成をして、関数の種類を統一する必要があります しかし、\(cos\)は\(cos\color{red}{2x}\)、\(sin\)は\(-2sin\color{red}{x}\)となっていて、それぞれの角の大きさが違うため三角関数の合成は使えません この問題は\(cos2x\)が2倍角になっているので、まず初めに2倍角の公式を使って\(sin\)だけの式に変形してから三角関数の合成を行いましょう 解き方の手順 解き方の手順①\(sin\) と\(cos\)が混在している式なので、変形して解きやすくするこのとき、\(cos2x\)が2倍角なので、2倍角の公式を使って\(sin\)に統一するとよい②\(sin\)に統一したあと、\(sinx=t\)と置き換えるとさらに解きやすくなる③問題...
三角関数

範囲が決まっていない三角関数の最大値と最小値はこうやって考えよう\(y=sinx+2cosx\)の最大値と最小値を求めよ

問題を解く手順①三角関数の合成をする②最大値と最小値を見つける まず最初に三角関数の合成をする 1つの式の中に\(sin\)と\(cos\)があるので三角関数の合成を行い、\(sin\)だけの式にすると続きを考えやすくなるよ 「三角関数の合成」の方法 この合成の式に当てはめて計算すると…\(y=\sqrt{1^2+2^2}sin(θ+α)\)よって \(y=\sqrt{5}sin(θ+α)\)ただし、\(sinθ=\frac{2}{\sqrt{5}}\) , \(cosθ=\frac{1}{\sqrt{5}}\) ※この問題のように\(α\)の値がはっきりしないときは\(α\)としたまま考えていこう(\(sin\)と\(cos\)の値は書いておくこと) 合成ができたら最大値と最小値を考えよう 今回の問題のポイントは範囲がないこと 範囲がないということは、\(sin(θ...