三角関数

\(θ\)の範囲が指定されていない三角関数の最大値と最小値は簡単に求められる

三角関数では最大値と最小値を求める問題も頻繁に出題されます 今回は最大値と最小値を求める問題の中でも、\(θ\)の範囲が指定されていない問題の解き方を説明していきます ※範囲が決まっていない三角関数の最大値と最小値のその他の問題はこちら \(θ\)の範囲が決められていても決められていなくても、考え方は同じ 三角関数の最大値と最小値を求める問題のほとんどは、問題文の中に\((0≦θ<π)\)や\((0≦θ<2π)\)などと書かれています つまり、これらの問題は\(θ\)の範囲が決められていて、決められた\(θ\)の範囲の中にある最も大きい値と最も小さい値がその問題の答えとなります では、範囲指定のない三角関数の最大値と最小値はどうやったら求められるでしょうか 範囲が決まっていない三角関数は、その関数の全ての値の中で最も大きい値と最も小さい値が答えとなります ...
三角関数

\(cosθ+2=0\)の続きは?\(0≦θ≦2π\)のとき、方程式\(2sin^2θ-3cosθ=0\)を解きなさい

この問題は普通の方程式なので、特に複雑な計算をしたり、「思いつかないよ!」というような解法を使ったりはしない しないけれども途中で大きな疑問を持ち「やっぱり数学はわからない」となっちゃいそう 疑問を解決するために以下の解法をしっかり確認しよう 解き方の手順①三角比の相互関係を使って\(cos\)だけの式に変形しよう②因数分解をして方程式を解こう③(0≦θ≦2π\)の範囲から\(θ\)の値を答えよう 三角比の相互関係を使って\(cos\)だけの式に変形しよう この問題は\(sin\)と\(cos\)が混在しているので、三角比の相互関係を使って\(cos\)だけの式に変形してから計算していく \(cos\)を\(sin\)に変形するのはとてつもなく面倒なので、素直に\(sin\)を\(cos\)に変えよう \[\begin{eqnarray}2sin^2θ-3cosθ&a...
三角関数

三角関数の合成を使った最大値と最小値の求め方をマスターしよう\[y=sin^2x+2sinxcosx\\+3cos^2x\]\[(0≦x≦π)\]の最大値と最小値を求めなさい

半角の公式と2倍角の公式、さらに三角関数の合成を使って\(sin\)だけの式にしていく 解き方の手順①\(sin^2x\)と\(3cos^2x\)のうちの\(cos^2x\)の部分を半角の公式を使って変形する②\(2sinxcosx\)を2倍角の公式を使って変形する③三角関数の合成をして\(sin\)だけの式にする④最大値と最小値を調べて答える ※この問題は\(θ=2x\)なので、公式の\(θ\)部分は全て\(2x\)となる \(sin^2x\)と\(3cos^2x\)を半角の公式を使って変形しよう \(sin^2x\)を\(\displaystyle sin^2\frac{2x}{2}\)とすると、半角の公式より\[\displaystyle sin^2x=\frac{1-cos2x}{2}\] \(3cos^2x\)を(\displaystyle 3×cos^2\...
大学入試過去問

「2次式で表して\(t\)とおく方法」を使って関数の最大値と最小値を求めてみよう!関数\[f(θ)=\frac{1}{2}cos2θ+\frac{cosθ}{tan^2θ}\\−\frac{1}{tan^2θcosθ}\]\(\displaystyle\left(0<θ<\frac{π}{2}\right)\)の最小値とそのときの\(θ\)の値を求めよ

最大値、最小値を求める方法の一つに「2次式で表して\(t\)とおく」がある今回はこの方法を使って解く また\(cosθ\)や\(tanθ\)が混在しているのでどちらか一つにまとめなければならない 関数\(f(θ)\)の式の最初の項が\(cosθ\)なので、素直に\(cosθ\)に統一するように考えよう あとは倍角の公式や加法定理など、知ってる形に少しずつ近づけていけばOK※\(cosθ\)と\(tanθ\)なので、三角関数の合成は使えないよ 解き方の手順 解き方の手順①\(\displaystyle\frac{cosθ}{tan^2θ}−\frac{1}{tan^2θcosθ}\)の部分をまとめて\(cosθ\)だけの式にする②\(cos2θ\)を2倍角の公式を使って変形する③\(cosθ=t\)として2次関数にする④平方完成して最小値を求める⑤\(t\)を\(cos...
三角関数

複雑な式も半角の公式・2倍角の公式・三角関数の合成を使えばすぐに解ける!\(0≦x≦2π\)のとき次の方程式\(2\sqrt{3}cos^2x−2sinxcosx\\=\sqrt{3}\)を解きなさい

ひらめきで解こうとせずにパターンを暗記しよう この問題は半角の公式と2倍角の公式、そして三角関数の合成を使って式を変形していきます 一度でスッキリ式変形ができる問題ではないので、初見で解くのはまず無理でしょう このような問題は、類題をたくさん解き、パターンを覚えることで対応できるようになります 発想やひらめきではなく、パターン暗記と繰り返し練習が数学の勉強です 解き方の手順①\(cos^2x\)を\(cos^2\frac{2x}{2}\)と考え、半角の公式を使って変形する②\(2sinxcosx\)を2倍角の公式を使って変形する③変形後の式を合成する④\(0≦x≦2π\)の範囲に当てはまる\(x\)の値を考える \(cos^2x\)を\(cos^2\frac{2x}{2}\)と考え、半角の公式を使って変形する ※半角の公式はこちらを確認 たぶん、というか絶対にこの問題...
三角関数

三角関数の合成を使いかたを覚えよう\(0≦x<2π\)のとき\(y=sinx+\sqrt{3}cosx\)の最大値と最小値を求めよ

問題を解く手順①三角関数の合成をする②範囲を確認する③最大値と最小値を見つける まず最初に三角関数の合成をする 1つの式の中に\(sin\)と\(cos\)があるので三角関数の合成を行い、\(sin\)だけの式にすると続きを考えやすくなるよ 「三角関数の合成」の方法 この合成の式に当てはめて計算すると… \begin{eqnarray}y&=&\sqrt{1^2+(\sqrt{3})^2}sin(x+\frac{π}{3})\\y&=&2sin(x+\frac{π}{3})\end{eqnarray} よって、合成後の式は\(y=2sin(x+\frac{π}{3})\)となる 最大値と最小値を考える前に範囲を確認しよう この問題は\(x\)の範囲が\(0≦x<2π\)となっているけれど、合成後の式を見てみると\(x+\frac{π}{...
数学公式

半角の公式

\(sin^2θ\)や\(cos^2θ\)など2次数の項は、半角の公式を使用することで、\(sin2θ\)や\(cos2θ\)などに変形することができます 三角関数半角の公式を使って解く問題の解説は以下を確認してください 半角の公式を使って解く問題① 半角の公式を使って解く問題② 半角の公式 \[半角の公式\] \begin{eqnarray}sin^2\frac{θ}{2}=\frac{1-cosθ}{2}\end{eqnarray} \begin{eqnarray}cos^2\frac{θ}{2}=\frac{1+cosθ}{2}\end{eqnarray} \begin{eqnarray}tan^2\frac{θ}{2}=\frac{1-cosθ}{1+cosθ}\end{eqnarray} 2倍角の公式と3倍角の公式 半角の公式だけでなく、2倍角の公式や3倍角...
数学公式

3倍角の公式

問題文の中に\(sin3θ\)や\(cos3θ\)など、\(θ\)が3倍になっているものがあれば、まず初めに3倍角の公式を使って式を変形します 3倍角の公式は滅多に使わないから覚えなくてもいいと考える人もいますが、数Ⅲの積分では頻繁に使用しますので、必ず覚えるようにしましょう 三角関数3倍角の公式を使った問題の解説はこちらを確認してください 3倍角の公式 \[3倍角の公式\] \begin{eqnarray}sin3θ=-4sin^3θ+3sinθ\end{eqnarray} \begin{eqnarray}sin3θ=4sin^3θ-3sinθ\end{eqnarray} 半角の公式と2倍角の公式 3倍角の公式だけでなく、半角の公式や2倍角の公式もよく使用します まだ覚えられていない人は、3倍角の公式のついでに半角の公式と2倍角の公式もチェックしましょう 2倍角の公...
数学公式

2倍角の公式

\(y=cos\color{red}{2x}-2sin\color{red}{x}-1\)のように、\(2θ\)と\(θ\)が混在した式では、倍角の公式で角を統一します 三角関数2倍角の公式を使って解く問題の解説はこちらを確認してください 2倍角の公式 \[2倍角の公式\] \begin{eqnarray}sin2θ=&2sinθcosθ\end{eqnarray} \begin{eqnarray}cos2θ=&cos^2θ-sin^2θ\\=&2cos^2θ-1\\=&1-2sin^2θ\end{eqnarray} \begin{eqnarray}tan2θ=&\frac{2tanθ}{1-tan^2θ}\end{eqnarray} 半角の公式と3倍角の公式 2倍角の公式だけでなく、半角の公式や3倍角の公式もよく使用します ま...
数学公式

「三角関数の合成」の方法を覚えよう

三角関数には、ひとつの式の中に\(sin\)と\(cos\)が混在している問題があります このような問題は、そのままの状態で解き進めて答えを導くのは至難の業のため、\(sin\)だけ、もしくは\(cos\)だけの式に変形してから解き進めます \(sin\)だけ、もしくは\(cos\)だけの式に変形する方法はいくつかありますが、その中の一つ、三角関数の合成の方法をは覚えられていますか? 今回は「三角関数の合成」の方法を詳しく説明していきます 「三角関数の合成」を使った問題の解説はこちらを確認してください 三角関数の合成とは 冒頭でも書きましたが、三角関数の合成とは、ひとつの式の中に\(sin\)と\(cos\)が混在しているときに、\(sin\)だけの式に変形する方法です 問題形式で言うと、\(asinθ+bcosθ\)等の形で出題されている式を\(rsin(θ+α)\...