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  3. 順列\(P\)と組み合わせ\(C\)の違いと見分け方
勉強、わからない

数学が得意な人や、すでに何度も繰り返し練習を積み重ねた人にとっては、順列\(P\)と組み合わせ\(C\)は全く別物、コーヒーと緑茶レベルで違うと認識できていると思います

しかし、まだ習いたての人たちの中には「順列\(P\)と組み合わせ\(C\)のどちらを使うのか迷う」という人もいるでしょう

そこで、順列\(P\)と組み合わせ\(C\)の違いと使い分けを詳しく説明しています

順列\(P\)とは

順列の\(P\)は英語の\(permutation\)(パーミュテーション)の頭文字です

そして\(permutation\)(パーミュテーション)の意味は「順列,交換,置換,並べ換え

このことから順列\(P\)は、1列に並べた物や人物、数字を並べ替え、そのすべてのパターンが何通りあるかを求めたいときに使います

組み合わせ\(C\)

組み合わせの\(C\)は英語の\(combination\)(コンビネーション)の頭文字です

そして、\(combination\)(コンビネーション)の意味は「結合,組み合わせ,取り合わせ

つまり、組み合わせ\(C\)は物や人物、数字のなかから順番をつけずに選び出すときに使います

成績アップのコツ、解法パターンを理由付きで覚えよう

順列\(P\)?組み合わせ\(C\)?どっち??

選んだものを並べ替えて順番をつける時は順列\(P\)、ただ選ぶだけなら組み合わせ\(C\)、という言葉の意味に明確な違いがあるにもかかわらず、実際に問題を解いてみると迷ってしまうのが初心者でしょう

はっきりと「1列に並べるとき」等の文言があれば見分けるのは簡単ですね

しかし、「10の駅がある鉄道で、発駅・着駅を書いた切符を作る」や「正八角形で、頂点を3つ選んで三角形を作る」などの問題は、順列\(P\)なのか組み合わせ\(C\)なのか、初心者には少しわかりにくいかもしれません

上記の2つ、順列\(P\)か組み合わせ\(C\)、どちらを使って解くのかわかりますか?

順列\(P\)と組み合わせ\(C\)の見分けかた

「10の駅がある鉄道で、発駅・着駅を書いた切符を作る」は順列\(P\)を使い、「正八角形で、頂点を3つ選んで三角形を作る」は組み合わせ\(C\)を使って解きます

順列\(P\)か組み合わせ\(C\)かを見分けるポイントは、順番を入れ替えたら(並べ替えたら)全く別の結果になるのか、それとも順番を入れ替えても同じものを表しているのかを見極めることです

例えば委員長と副委員長を決める時、「A君が委員長でBさんが副委員長」と「Bさんが委員長でA君が副委員長」では結果が全く違います

AとB、BとAで結果が変わるのでこれは順列\(P\)となります

しかし、トイレ掃除の係を2人決める時、「A君とBさんがトイレ掃除係」と「BさんとA君がトイレ掃除係」はどちらも同じ事柄を表しています

つまり、AとB、BとAで結果が変わらないのでこれは組み合わせ\(C\)となります

では、「10の駅がある鉄道で、発駅・着駅を書いた切符を作る」を考えてみましょう

「A駅発・B駅着」と「B駅発・A駅着」では全く違う状況であり、順番を変えると結果が変わるため、これは順列\(P\)となります

よってこの問題の答えは

\[_{10}P_2=10×9=90\\答え90通り\]

これに対して、「正八角形で、頂点を3つ選んで三角形を作る」は、選んだ順番を変えてもできる三角形は同じとなるため、組み合わせ\(C\)となります

よってこの問題の答えは

\[_{8}C_3=\frac{8×7×6}{3×2×1}=56\\答え56通り\]

このように、選んだものの順番を考慮するなら順列\(P\)、順番を考慮せずただの1組として扱うならば組み合わせ\(C\)、と考えるとどちらを使って解くのかが判別できます

あとは類題を何問も解いて練習あるのみです

成績アップのコツ、問題集は3周繰り返して解こう