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  3. \(cosθ+2=0\)の続きは?\(0≦θ≦2π\)のとき、方程式\(2sin^2θ-3cosθ=0\)を解きなさい
三角関数

この問題は普通の方程式なので、特に複雑な計算をしたり、「思いつかないよ!」というような解法を使ったりはしない

しないけれども途中で大きな疑問を持ち「やっぱり数学はわからない」となっちゃいそう

疑問を解決するために以下の解法をしっかり確認しよう

解き方の手順
①三角比の相互関係を使って\(cos\)だけの式に変形しよう
②因数分解をして方程式を解こう
③(0≦θ≦2π\)の範囲から\(θ\)の値を答えよう

成績アップのコツ、問題集は3周繰り返して解こう

三角比の相互関係を使って\(cos\)だけの式に変形しよう

この問題は\(sin\)と\(cos\)が混在しているので、三角比の相互関係を使って\(cos\)だけの式に変形してから計算していく

\(cos\)を\(sin\)に変形するのはとてつもなく面倒なので、素直に\(sin\)を\(cos\)に変えよう

\[\begin{eqnarray}2sin^2θ-3cosθ&=&0\\2(1-cos^2θ)-3cosθ&=&0\\2-2cos^2θ-3cosθ&=&0\\2cos^2θ+3cosθ-2&=&0\end{eqnarray}\]

これで\(cos\)だけの式になったので次は因数分解して\(θ\)の値を求めていこう

因数分解をして方程式を解こう

\(cos\)だけの式に変形したあとは、\(θ\)の値を求めるために因数分解をしよう

\[\begin{eqnarray}2cos^2θ+3cosθ-2&=&0\\(cosθ+2)(2cosθ-1)&=&0\end{eqnarray}\]

因数分解ができたので\(cosθ\)の値は\(cosθ+2=0\)、\(2cosθ-1=0\)を解けば求められる

\(2cosθ-1=0\)の解を求める

まずは\(2cosθ-1=0\)の解を考えてみよう

\(2cosθ-1=0\)の解は

\[\begin{eqnarray}2cosθ-1&=&0\\2cosθ&=&1\\cosθ&=&\frac{1}{2}\end{eqnarray}\]

よって\(cosθ=\frac{1}{2}\)

ここで、この問題の\(θ\)の範囲を確認しよう

範囲は\(0≦θ≦2π\)となっているので、この範囲内で\(cosθ\)が\(\frac{1}{2}\)となる値を考えると、

\[\begin{eqnarray}cos\frac{π}{3}&=&\frac{1}{2}\\cos\frac{5}{3}π&=&\frac{1}{2}\end{eqnarray}\]

ゆえに、\(θ=\frac{π}{3}\)、\(θ=\frac{5}{3}π\)

これで\(2cosθ-1=0\)の解が求められたので、次は\(cosθ+2=0\)の解を…となるが、実は\(cosθ+2=0\)の解は求める必要がなく、これで解答は完成となる

\(cosθ+2=0\)の解は求めなくていいの?

因数分解をして\(2cosθ-1=0\)のみを解けばこの問題は完成する

でもなぜ\(cosθ+2=0\)の値は求めなくていいのだろうか

結論から述べると、\(cosθ+2=0\)は解なしとなり\(θ\)の値は求めることができない

したがって\(2cosθ-1=0\)の\(θ\)の値だけ求めればよいということになる

\(cosθ+2=0\)が解なしとなる理由

\(cosθ+2=0\)が解なしとなる理由は以下の通り

\(cosθ+2=0\)から\(cosθ\)の値を計算すると

\[\begin{eqnarray}cosθ+2&=&0\\cosθ&=&-2\end{eqnarray}\]

よって\(cosθ=-2\)

ここで\(θ\)の範囲を再確認しよう

\(θ\)の範囲が\(0≦θ≦2π\)ならば\(cosθ\)の値は\(-1≦θ≦1\)である

つまり問題で指定された範囲内に\(cosθ=-2\)を満たす\(θ\)の値は存在しない
値が存在しないので解なしとなり
\(2cosθ-1=0\)の値のみ計算すれば解答が完成することになる

成績アップのコツ、途テスト前は学校課題を3周解こう

答え

上記の理由より答えは

\[θ=\frac{π}{3}、θ=\frac{5}{3}π\]