1. ホーム
  2. 全ての解説
指数関数・対数関数

対数関数の最大・最小で底\(a\)が1より小さい(\(0<a<1)\)ときの答えの求め方―\(y=\log_{\frac{1}{3}}x+\log_{\frac{1}{3}}(6-x)\)の最小値はどうやって求める?―

対数関数の最大・最小を求める問題もテストによく出題されますね ほとんどの問題は底が1より大きく、真数の部分が2次式になっているので、平方完成して頂点を求めれば、最大値または最小値が求められます では底が1より小さいときの最大値・最小値はどうなるのでしょうか? 底が1より小さい場合の最小値・最小値 結論から先に述べると、底が1より小さい場合は、真数が最大のとき\(y\)の値が最小となり、真数が最小のとき\(y\)の値が最大となります 底が1より大きい場合は、真数が最大のとき\(y\)の値が最大、真数が最小のとき\(y\)の値が最小となるため、底が1より小さい場合は、最大値・最小値の値が逆になっていると言えます 底が1より小さい場合、最大・最小が逆になる理由 グラフの対称移動を思い出してください 数Ⅰの2次関数で、\(y=f_{(x)}\)と\(y=-f_{(x)}\)は...
場合の数と確率

先に4勝した方が優勝となる確率―日本シリーズ―

プロ野球の日本シリーズでは先に4勝したチームが優勝です 実は、先に4勝したら優勝とただ4勝したら優勝では、同じ4勝して優勝でも、確率の求め方が変わります その理由は、ただ4勝したら優勝の場合、最終戦で負けても4勝していれば優勝できるのに対し、先に4勝したら優勝の場合は、最終戦は必ず勝ちとなるからです 4勝した方が優勝となる場合の確率 例えば6試合して4勝した方が優勝だった場合、例えば初戦から4連勝したあと、残りの試合を2連敗しても優勝となります このような問題では、6回行う試合のうち、どこでもいいから4回勝てばいいのです したがって、反復試行の確率をそのまま計算すれば答えが求められます では、求め方を以下の例題を使って説明します 問題AチームとBチームが6試合を行い、Aが4勝2敗となる確率を求めよただし、Aが勝つ確率は常に\(\frac{2}{3}\)、Bが勝つ確率は...
場合の数と確率

順列\(P\)と組み合わせ\(C\)の違いと見分け方

数学が得意な人や、すでに何度も繰り返し練習を積み重ねた人にとっては、順列\(P\)と組み合わせ\(C\)は全く別物、コーヒーと緑茶レベルで違うと認識できていると思います しかし、まだ習いたての人たちの中には「順列\(P\)と組み合わせ\(C\)のどちらを使うのか迷う」という人もいるでしょう そこで、順列\(P\)と組み合わせ\(C\)の違いと使い分けを詳しく説明しています 順列\(P\)とは 順列の\(P\)は英語の\(permutation\)(パーミュテーション)の頭文字です そして\(permutation\)(パーミュテーション)の意味は「順列,交換,置換,並べ換え」 このことから順列\(P\)は、1列に並べた物や人物、数字を並べ替え、そのすべてのパターンが何通りあるかを求めたいときに使います 組み合わせ\(C\) 組み合わせの\(C\)は英語の\(combi...
2次関数

2次関数を求める問題の答えの形―\(y=a(x-p)^2+q\)、\(y=ax^2+bx+c\)、\(y=a(x-α)(x-β)\)のどれを選ぶ?―

2次関数を求めよ、という問題を解いて答え合わせをすると、模範解答は自分の答えと違う形で書かれている… ここで、模範解答と違う自分の解答は間違いなのか、それともどんな形で答えても正解として良いのか悩む人も多いでしょう 絶対に模範解答通りの形でなければならないのか、本当はどちらでもいいのか、そもそもなぜ模範解答はいくつかある答えの形式から、「その形」を選んで答えているのか、これらの疑問を解消していきます 模範解答通りの書き方でなくても正解としてもらえる 2次関数の式を求める問題の答えは、次の3通りのうちのどれかで書かれています 結論から言うと、上記3つの形のどれかで答えていれば、その問題は正解となります 「どれでもいいなら、自分の好きな形で答えてもいいよね」と言いたくなる気持ちもわかりますが、模範解答で選ばれてる形には「その問題を解くにあたって、最も答えを求めやすい形だか...
場合の数と確率

6の倍数や9の倍数など…倍数の判定方法

場合の数や確率の問題で、6の倍数や9の倍数を問われたとき、その条件をすぐに思い浮かべられますか? 3の倍数・4の倍数になる条件はこちら 6の倍数になる条件 6の倍数になる条件ある数が2の倍数かつ3の倍数であれば、その整数は6の倍数である 上記の条件に当てはまっていれば、その整数は6の倍数と言い切ることができます もし、ある数が\(774\)ならば\(774\)→一の位が偶数なので2の倍数かつ各位の和が\(18\)(\(7+7+4=18\))で3の倍数よって\(774\)は6の倍数です また、\(878\)ならば\(878\)→一の位が偶数なので2の倍数、しかし、各位の和が\(23\)(\(8+7+8=23\))となり3の倍数ではありませんよって\(878\)は6の倍数ではありません この条件を使うと、1〜7までの数字から異なる3つの数字を取り出し3桁の3の倍数を作ると...
数学公式

接線の方程式の求め方(微分)

接線の方程式 関数\(y=f(x)\)のグラフ上の点\((a,f(a))\)における接線、つまり、接点を通る直線の方程式は \(y−f(a)=f'(a)(x−a)\) と表すことができる 接線の方程式を利用する問題の例 直線の方程式を求める公式\(y−f(a)=m(x−a)\)で関数\(f(x)\)の\(x\)の増加量が限りなく\(0\)に近い直線(接点と考えて良い)の傾き\(m\)、つまり微分係数が接線の方程式の傾きになる よって、\(m=f'(x)\) グラフ上にある点(接点)を通る接線の方程式の求め方 グラフ上にある点(接点)を通る接線の方程式を求める方法 ①まず微分する②微分した式に接点の\(x\)座標を代入して微分係数を求める→接線の方程式の傾き③接線の方程式に接点の座標と②で求めた微分係数を代入して完成 (例)\(y=x^3−4\)のグラフ上の点\((1,...
数列

各項が等差数列の和になっている数列の一般項\(a_n\)と和\(S_n\)の\(Σ\)の式の作り方

数列の一般項や和\(Σ\)の式が作れない、解説見てもよくわからない、仮に解説が理解できたとしても「そんなの思いつかない」「閃かない」というような内容で困る… でも高校数学の問題は「思いつき」や「閃き」で解くものではなく、公式や仕組みを理解し、そして「解法のパターンを暗記」すれば簡単に解けます 今回は各項が等差数列の和になっている数列の一般項と和\(Σ\)の式の作り方のパターンの紹介です \(Σ\)の式を因数分解するコツはこちら 色々な数列の和の求め方はこちら 各項が足し算で増えている数列の一般項\(a_n\)は等差数列の和を使おう \(1,1+2,1+2+3,1+2+3+4,\)…のように各項が足し算で増えているような問題はとても複雑に見えますが、実はとても単純です \(1,1+2,1+2+3,1+2+3+4,\)…を例題として考えてみましょう 第4項を見てみると、\...
場合の数と確率

最短経路の確率なのに同じものを含む順列でなぜ解かない?反復試行の確率を使う理由

碁盤の目の最短経路に関する場合の数や確率の問題は、同じものを含む順列を使うと答えを求められます しかし、確率の問題の中には同じものを含む順列ではなく「反復試行の確率」を使って解くものがあります 同じ碁盤の目の最短経路に関する確率の問題なのに、なぜ解き方が違うのでしょうか  その理由は、問題文の中の「ある一言」にあります では、反復試行の確率を使って解く最短経路の問題を、例題を使って説明していきます 碁盤の目の道路の最短経路の問題 【例題】図のような碁盤の目の道路がある。いま、A地点にいる人が、B地点まで最短距離で向かうとする。ただし、2通りの選び方のある交差点では、どちらを選ぶかは\(\frac{1}{2}\)の確率とする。このとき、C地点を通る確率を求めよ。 よくある間違い この問題のよくある間違いは、同じものを含む順列を使って解いてしまうことです 以下に間違いを書...
三角関数

\(θ\)の範囲が指定されていない三角関数の最大値と最小値は簡単に求められる

三角関数では最大値と最小値を求める問題も頻繁に出題されます 今回は最大値と最小値を求める問題の中でも、\(θ\)の範囲が指定されていない問題の解き方を説明していきます ※範囲が決まっていない三角関数の最大値と最小値のその他の問題はこちら \(θ\)の範囲が決められていても決められていなくても、考え方は同じ 三角関数の最大値と最小値を求める問題のほとんどは、問題文の中に\((0≦θ<π)\)や\((0≦θ<2π)\)などと書かれています つまり、これらの問題は\(θ\)の範囲が決められていて、決められた\(θ\)の範囲の中にある最も大きい値と最も小さい値がその問題の答えとなります では、範囲指定のない三角関数の最大値と最小値はどうやったら求められるでしょうか 範囲が決まっていない三角関数は、その関数の全ての値の中で最も大きい値と最も小さい値が答えとなります ...
場合の数と確率

3の倍数や4の倍数を作る方法

場合の数や確率で出題される3の倍数や4の倍数になる整数 場合の数や確率では、「奇数になるのは何通りですか」や「偶数になる確率を求めよ」等の問題がよく出題されます 奇数になる整数は「1の位が奇数であれば、その整数は奇数」で、偶数になる整数は「1の位が0または2の倍数ならば、その整数は偶数」となるため、あとは1の位を場合分けして計算すれば何通りとなるかを求めることができます しかし、少し難しい問題になると「4桁の3の倍数」や「3桁の4の倍数」などの指示が出てきます そして、偶数や奇数は小学校の頃からよく出題されているからわかるけど、3の倍数や4の倍数になる条件なんて習ってないし知らない、と思っている人もたくさんいるでしょう 3の倍数や4の倍数になる条件と条件を使った場合の数(順列や組み合わせ)の問題の解き方を説明していきます 6の倍数、8の倍数、9の倍数の条件はこちら 倍...