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3の倍数

場合の数や確率で出題される3の倍数や4の倍数になる整数

場合の数や確率では、「奇数になるのは何通りですか」や「偶数になる確率を求めよ」等の問題がよく出題されます

奇数になる整数は「1の位が奇数であれば、その整数は奇数」で、偶数になる整数は「1の位が0または2の倍数ならば、その整数は偶数」となるため、あとは1の位を場合分けして計算すれば何通りとなるかを求めることができます

しかし、少し難しい問題になると「4桁の3の倍数」や「3桁の4の倍数」などの指示が出てきます

そして、偶数や奇数は小学校の頃からよく出題されているからわかるけど、3の倍数や4の倍数になる条件なんて習ってないし知らない、と思っている人もたくさんいるでしょう

3の倍数や4の倍数になる条件と条件を使った場合の数(順列や組み合わせ)の問題の解き方を説明していきます

6の倍数、8の倍数、9の倍数の条件はこちら

倍数を考えるとき「割り算」で考えてはいけない

よく「3の倍数は3で割りきれるから3でわって考える」と思っている人がいます

しかしこれは、すでにある数がハッキリと分かっている場合のみ、例えば\(216\)は3の倍数ですか、または、100以下自然数の中に3の倍数はいくつありますか、というような問題でしか使えません

場合の数や確率でよく出題されるような問題、例えば、\(1〜7\)までの数字から異なる3つの数字を取り出し3桁の3の倍数を作る、というような問題では、3の倍数になっているかどうかを割り算で確認するのはかなり至難の業となります

したがって、割り算で考えるのではなく、3の倍数や4の倍数になる条件を使って問題を解いていかなければなりません

3の倍数になる条件

3の倍数になる条件
ある数の各位の和が3の倍数ならば、その整数は3の倍数である

上記の条件に当てはまっていれば、その整数は3の倍数と言い切ることができます

もし、ある数が\(123\)ならば
\(123\)→\(1+2+3=6\)
よって\(123\)は3の倍数です

また、\(1234\)ならば
\(1234\)→\(1+2+3+4=10\)
よって\(1234\)は3の倍数ではありません

この条件を使うと、\(1〜7\)までの数字から異なる3つの数字を取り出し3桁の3の倍数を作ると指示された場合、和が3になる組み合わせ・和が6になる組み合わせ・和が9になる組み合わせ…と順番に考えていくことで答えを求めることができます

成績アップのコツ、問題集は3周繰り返して解こう

3の倍数の条件の使い方
―3の倍数になるのは何通り?―

3の倍数になる条件を使って解く問題を説明します

【問題】
\(1〜7\)までの数字から異なる3つの数字を取り出し3桁の整数を作るとき、その整数が3の倍数になるのは何通りでしょう

まず、取り出した3つの数字の和が3の倍数になる組み合わせだけを考えます

ここで考えた組み合わせを使って作る整数は全て3の倍数になります

ただし、組み合わせを一発で見つける方法はありませんので、地道に見つけていきましょう
※慣れれば見つけるスピードが上がるので、類題をたくさん解いて下さい

和が3になる組み合わせ…なし

和が6になる組み合わせ
(\(1,2,3\))

和が9になる組み合わせ
(\(1,2,6\))、(\(1,3,5\))、(\(2,3,4\))

和が12になる組み合わせ
(\(1,4,7\))、(\(1,5,6\))、(\(2,3,7\))、(\(2,4,6\))、(\(3,4,5\))

和が15になる組み合わせ
(\(2,6,7\))、(\(3,5,7\))、(\(4,5,6\))

和が18になる組み合わせ
(\(5,6,7\))

上記の結果より、\(1\)と\(2\)と\(3\)を使ってできる数字、例えば\(123\)や\(213\)、\(312\)などは全て3の倍数になります

そこで、次は\(1\)と\(2\)と\(3\)を使って作ることができる3桁の整数が何通りあるか考えます
3つの数字全てを使って1列に並べると3桁の整数が完成するので、並べ方を求める式は\(3!\)です

その並べ方を求める式の計算を(\(1,2,3\))〜(\(5,6,7\))までの13回行うことになります

よって、取り出した3つの整数が3の倍数になるのは
\(13 ×3!=78\)

答え
78通り

4の倍数になる条件

4の倍数になる条件
ある数の下2桁が4で割り切れれば、その整数は4の倍数である

上記の条件に当てはまっていれば、その整数は4の倍数と言い切ることができます

もし、ある数が\(132\)ならば
\(132\)→\(32÷4=8\)
よって\(132\)は4の倍数です

また、\(942\)ならば
\(942\)→\(42÷4=10…2\)
よって\(942\)は4の倍数ではありません

成績アップのコツ、解法パターンを理由付きで覚えよう

余裕が出たら6の倍数や9の倍数になる条件なども覚えよう

入試では、偶数や奇数、3の倍数、4の倍数以外にも、6の倍数や9の倍数などが出題される可能性も考えられます

偶数や奇数、3の倍数、4の倍数の条件をしっかり覚えたら、次は、6の倍数や9の倍数なども少しずつ覚えていきましょう

6の倍数、8の倍数、9の倍数の条件はこちら