3直線が三角形を作らない条件は
①3直線が一点で交わるとき
②3つのうち2つの直線が平行のとき
したがって①または②のどちらかを満たしている\(a\)の値を考えれば良い
①と②のどちらから考えてもかまわないが、今回は①→②の順で考えていく
解き方の手順
①「交点の座標は連立方程式で求める」を利用して、3直線が一点で交わるときを考える
②「一次関数が平行になるときは傾きが同じとき」を利用して\(x+3y=2\)と\(ax−2y=−4\)が平行になるときを考える
③「一次関数が平行になるときは傾きが同じとき」を利用して\(x+y=0\)と\(ax−2y=−4\)が平行になるときを考える
※\(x+3y=2\)と\(x+y=0\)は絶対に平行にならない(理由は後述)ので考える必要はないよ
3直線が交わる点の座標を考えよう
まず、条件①のときの\(a\)の値から考えよう
\(ax−2y=−4\)で\(a\)の値を求めたいときは、ひと組の座標を代入すればよい
でも現時点では座標はひとつもわかっていないので、代入するための座標を求めなければならない
3直線が一点で交わるならば、3つの式の\((x,y)\)が同じになる
よって、3つの式を連立三元一次方程式にすることができる
\[\begin{cases}x+3y&=2\\x+y&=0\\ax−2y&=−4\end{cases}\]
この連立方程式の上2つの式を解けば3直線が交わる交点の座標\((x,y)\)が求められる
交点の座標が求められたら\(ax−2y=−4\)に代入して\(a\)の値を求めよう
連立方程式を計算して求めた値を\(ax−2y=−4\)に代入し\(a\)の値を求めよう
連立方程式\[\begin{cases}x+3y&=2\\x+y&=0\end{cases}\]の解は\(x=−1\)、\(y=1\)となる
これを\(ax−2y=−4\)に代入すると\[\begin{align}a×(−1)−2×1 &=−4\\−a &=−2\\a&=2\end{align}\]
これで条件①のときの\(a\)の値が求められたので次は条件②のときの\(a\)の値を考えよう
それぞれの直線の傾きを求め、平行になる条件に当てはめる
条件②は「3直線のうち2つが平行ならば三角形を作らない」
したがって、3つの直線から2つ選んで、平行かどうかを確認して、平行になったときの\(a\)の値を求めると答えになる
3直線から2直線を選ぶ場合の数は、 \[\begin{align}A&:(x+3y=2)と(x+y=0)\\B&:(x+3y=2)と(ax−2y=−4)\\C&:(x+y=0)と(ax−2y=−4)\end{align}\]の3通り
また、それぞれの式の傾きが同じ値になっていれば平行であるといえる
ただし、上記の3通りのうちAの組み合わせは傾きが\(−\frac{1}{3}と−1\)なので確実に平行ではないと言い切れるし、どちらの式にも\(a\)が入っていないので考える必要はない
Bの組み合わせの傾きを求めると\[\begin{align}x+3y&=2→y=−\frac{1}{3}x+\frac{2}{3}より傾き−\frac{1}{3}\\ax−2y&=−4→y=\frac{a}{2}x+2より傾き\frac{a}{2}\end{align}\]
2直線は平行のため傾きは等しいので\[\frac{1}{3}=\frac{a}{2}\]これを解くと、\[\begin{align}\frac{1}{3}&=\frac{a}{2}\\a&=−\frac{2}{3}\end{align}\]
Cの組み合わせの傾きを求めると\[\begin{align}x+y&=0→y=−xより傾き−1\\ax−2y&=−4→y=\frac{a}{2}x+2より傾き\frac{a}{2}\end{align}\]
2直線は平行のため傾きは等しいので\[−1=\frac{a}{2}\]これを解くと、\[\begin{align}−1&=\frac{a}{2}\\a&=−2\end{align}\]
答え
直線\(x+3y=2\)、\(x+y=0\)、\(ax−2y=−4\)が三角形を作らないような定数\(a\)は
\[\displaystyle a=2 、a=−\frac{2}{3}、a=−2\]