問題を解く手順
①三角関数の合成をする
②範囲を確認する
③最大値と最小値を見つける
目次
まず最初に三角関数の合成をする
1つの式の中に\(sin\)と\(cos\)があるので三角関数の合成を行い、\(sin\)だけの式にすると続きを考えやすくなるよ
この合成の式に当てはめて計算すると…
\begin{eqnarray}y&=&\sqrt{1^2+(\sqrt{3})^2}sin(x+\frac{π}{3})\\y&=&2sin(x+\frac{π}{3})\end{eqnarray}
よって、合成後の式は\(y=2sin(x+\frac{π}{3})\)となる
最大値と最小値を考える前に範囲を確認しよう
この問題は\(x\)の範囲が\(0≦x<2π\)となっているけれど、合成後の式を見てみると\(x+\frac{π}{3}\)となっているので、そのまま考えるより、あらかじめ\(x\)から\(\frac{π}{3}\)だけずらしてから考えるほうが解きやすくなる
\(x\)の範囲を\(\frac{π}{3}\)だけずらそう
\(x\)の範囲\(0≦x<2π\)に\(\frac{π}{3}\)を加えよう
\begin{eqnarray}0+\frac{π}{3}&≦&x+\frac{π}{3}<2π+\frac{π}{3}\\\frac{π}{3}&≦&x+\frac{π}{3}<\frac{7}{3}π\end{eqnarray}
あとは\(\frac{π}{3}≦x+\frac{π}{3}<\frac{7}{3}π\)の範囲で\(y\)の最大値と最小値を探すだけ
\(\frac{π}{3}≦x+\frac{π}{3}<\frac{7}{3}π\)の範囲で\(y=2sin(x+\frac{π}{3})\)の最大値と最小値を探そう
まずは最大値
\(\frac{π}{3}≦x+\frac{π}{3}<\frac{7}{3}π\)の範囲で\(y\)の値が最大になるのは\(\frac{π}{2}\)のときで、その値は\(1\)
つぎに最小値
\(\frac{π}{3}≦x+\frac{π}{3}<\frac{7}{3}π\)の範囲で\(y\)の値が最大になるのは\(\frac{3}{2}π\)のときで、その値は\(-1\)
さらに、\(y=2sin(x+\frac{π}{3})\)は\(sin\)が2倍されているので、求めた値を2倍しなければならない
最大値と最小値を2倍すると
\(x+\frac{π}{3}=\frac{π}{2}\)のとき最大値\(2\)
\(x+\frac{π}{3}=\frac{3}{2}π\)のとき最小値\(-2\)
まだ答えじゃない
\(\frac{π}{3}\)加えた分を元に戻そう
上記の値は\(x\)の範囲\(0≦x<2π\)に\(\frac{π}{3}\)を加えて求めたものなので、答えを書くときは元の範囲に戻す必要がある
よって求める最大値と最小値は以下のようになる
最大値
\begin{eqnarray}x+\frac{π}{3}&=&\frac{π}{2}\\x&=&\frac{π}{2}-\frac{π}{3}\\x&=&\frac{π}{6}\end{eqnarray}
ゆえに\(x=\frac{π}{6}\)のとき最大値\(2\)
最小値
\begin{eqnarray}x+\frac{π}{3}&=&\frac{3}{2}π\\x&=&\frac{3}{2}π-\frac{π}{3}\\x&=&\frac{7}{6}π\end{eqnarray}
ゆえに\(x=\frac{7}{6}π\)のとき最小値\(-2\)
答え
ここまで計算してようやく答えを書くことができる
答え
\(x=\frac{π}{6}\)のとき最大値\(2\)
\(x=\frac{7}{6}π\)のとき最小値\(-2\)